健康な歯を抜かない矯正治療
見た目の歯並びをなおす歯列矯正のときに、生えている健康な歯を抜くと言われることがあります。
すでに 言われたことのある方も おみえでしょう。
一般的な歯列矯正で、「ベンチに座る人」の例え話を聞くことがあります。
歯並びがデコボコ、ガタガタの場合、5人座らせたいが、4人しか座れない状態と表現されます。
あるベンチに5人座れそうにない。
ではあきらめて4人座ることにしよう。
誰か1人、あきらめていただくよ。
という訳です。
歯で言えば、
余分な歯を一本抜いて、余裕をつくりましょう。そうすれば、並びます。
ということです。
一見すると、正しいように思えますが、本当に抜くしかないのでしょうか?
一応、健康な歯を抜く場合にも、どの歯でも良いということにはなっていません。
抜く対象となってしまう歯は、ほとんどの場合、前から数えて4番目の
第 一小臼歯(だいいちしょうきゅうし)です。
前歯の見た目にも影響が少なく、大臼歯と言われる奥歯ほど、どっしりとしていないので、抜いても影響が少ないと思われて、抜く対象となっています。
特に、日本人は八重歯(やえば)の人が多いので、八重歯のとなり、つまり 前から3番目(犬歯)の1本奥の第一小臼歯を抜いて、その抜いたスペースに八重 歯を押し込めて並べようということです。
たしかに、歯の本数を減らせば、歯は並ぶでしょう。
もし、上下左右で同じことをすれば、見えている健康な歯を4本抜くことになります。
このように歯を抜くことを、歯科の専門用語では
便宜抜去 (べんぎ ばっきょ )
便宜抜歯 (べんぎ ばっし )
といいます。
「便宜」とは、
ある目的や必要なものにとって好都合なこと。 (大辞泉より引用)
とあります。
便宜抜歯とは、歯を並べるために好都合だから歯を抜く という意味です。
しかし、便宜的に抜かれてしまう歯にも、必ず意味があって存在しているはずです。
あなたにも 「歯 一本 の大切さ」 を あらためて考えてほしいと思って、ホームページを作りました。
ストリッピングとは・・・

歯の周りにはエナメル質があります。
大きな歯では隣接部に2~3ミリくらいのエナメル質があります。
このうちの0.2~0.5mm程度を削って正常な大きさの歯にしていきます。
しみますか?痛くないですか?
エナメル質を削ってもしみません。
全く痛くありません。
麻酔も全く必要ありません。
虫歯になりやすくなりませんか?
エナメル質をごくわずか削るだけでは全く虫 歯の心配はいりません。
また、削った後、フッ素を塗りますので、虫歯になりにくくなります。
子供の非抜歯矯正について
Multiloop Edgewise Arch Wireの略称です。
右図のようにカクカクと曲げたワイヤーをいいます。
これにより、倒れている歯をまっすぐにしたり、歯を奥に動かしたり、顎を広げたりします。
また、かみ合わせを浅くしたり、深くしたりもできます。
これらの動きを同時にできるのが、MEAWワイヤーの最大の特徴です。
通常の矯正ではストレートワイヤーというニッケルチタンワイヤーを中心に使い、動かしていきます。
このワイヤーはレベリング(全体的にバランスよく並べる)には大変良いワイヤーですが、垂直方向の動きは苦手です。また、奥への動きもできません。
この欠点を解消しているワイヤーがMEAWワイヤーで す。
これを使いこなすことにより、歯を3次元的にかなり自由に動かすことができます。
このMEAWワイヤーを使い、オーストリア咬合学を元にした治療法により、一般的な矯正法に比べて、治療期間が約半分と 短くなり、歯を抜かずに見た目のバランスとかみ合わせのバランスを整えることができるようになります。
MEAWワイヤーを用いた矯正法では、治療期間が早い方で6ヶ月、じっくりきちんと治したい方や難しい場合には2年くらいと比較的早く矯正ができるように なります。もちろん、患者さまの歯の状態により、治療期間は前後します。 かみ合わせのバランスを整えることができるのも、MEAWワイヤーの大きな特徴です。
顎の正しい位置は、歯の模型や写真、レントゲンなどの検査はもちろん、キャディアックスという顎の動きやかみ合わせを調べる機械で計測する必要がありま す。
たとえ、見た目の歯並びがきれいになっても、かみ合わせがしっかりしていなければ、矯正をしても何の意味もありません。
MEAWを使った矯正により、歯を3次元的に動かし、全体のバランスをとることが重要なのです。
ただし、残念ながらこれを使いこなすことができる歯科医は矯正をしている歯科医の中でもごく少数しかいないため、一般的には歯を抜く矯正が主流に なっています。
このワイヤーを正しく使うことにより、多くの方の歯を抜かずに矯正ができるようになります。